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開設:2009年7月10日(金)                                                                                           ※絵の無断転載は禁止しております※
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ようやく広い場所に出た。
上の方から日の光が入り、魔法の明かりは必要なさそうだ。

マリーは辺りを見渡したが、スノードラゴンの姿は見当たらない。
もう一度、辺りをじっくりと観察していると、ある事に気が付いた。

氷の山がゆっくりと上下に動いており、まるで呼吸をしているかのように見えた。
マリーはその氷の山に近づき、そっと手を触れてみた。
「ようやくお会いできましたね」
それは、氷の山ではなくスノードラゴンだった。

「貴方が来るのを今か今かと待っていたら、つい眠ってしまって…。
 さぁ、貴方が持っている“魔法の卵”を孵化させてあげましょう」
マリーはバッグから“魔法の卵”を取り出し、頭上に掲げた。

スノードラゴンは口からキラキラ光る白い息を“魔法の卵”に吹き掛け、卵を孵化させた。
卵が孵化した瞬間、辺り一面に光が放たれ、マリーは眩しさで目を閉じた。
…数秒後、そっと目を開けると、両手には中身がカラッポの卵の殻があった。



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b60ff8f3.jpeg






























翌朝。
昨日の吹雪が嘘のようだ。
朝日が雪面を輝かせ、綺麗な景色となっていた。

朝食の“秋刀魚の缶詰”を食べ終えたマリーとフィッシュは山登りを再開し、
2時間後にはスノードラゴンの居る洞窟の入り口に到着した。
入り口は狭く、ここからはマリーだけで行く事にした。

洞窟の中は暗く、ひんやりとしている。
魔法で小さな明かりを作り、足を滑らせないよう、ゆっくりと進んだ。

…もう30分は歩き続けただろう。
まだまだスノードラゴンの元に到着する気がしない。
足を止めて少し休もうかと思った時…気のせいだろうか?
自分以外の足音が聞こえたような…

きっと疲れているのだろう。
「早くスノードラゴンに会って“魔法の卵”を孵化させて貰わなきゃ」
マリーはそう呟くと、再び歩を進めた。



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メモ
絵を追加とバナーを変更しました。

[2016/4/9]
宇多田ヒカル復活でテンション上がり、
頭の中で何度も繰り返し流れる素晴らしい新曲!
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