第一話「片腕のドラゴン」

ある晴れた日の森の中。

犬の獣人ブラウンは、いつも通り食材集めをしていた。
菜っ葉、キノコ、果物…川では魚を捕った。

食材集めを終え、森を出ようとした時…動物の鳴き声が聞こえた。
あれは助けを求める声だ。

ブラウンは鳴き声がする方へ行ってみた。
草むらをかき分け、覗いて見ると…

地面に潜んでいた食竜植物に捕まった子竜が居た！
右前足は失っていたものの、まだ生きているようだ。
ブラウンは子竜の体に絡まった食竜植物のトゲトゲのツタを
ナイフで切り取り、子竜を助けてあげた。

「おい、しっかりしろ！」
子竜はグッタリとしており、今にも死にそうだ…
ブラウンは大急ぎで村へ帰り、医者の元へ行った。



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「世界観」

「エメラルドアース」

ブラウンやマリーが住んでいる星の名。
緑に覆われた大地が多いため、この名が付いた。
獣人やドラゴンが沢山いる。人間や亜人もいるらしいが、数が少ないため発見が難しい。
多くの獣人はドラゴンや巨大動物を相棒とし、日々の生活を共にしている。

「魔法使い」

マリーが住んでいる街「オレンジタウン」には多くの魔法使いが住んでおり、
大魔法使いを目指して日々勉強をしている。
魔法使いは試験を受ける事により、ランクを上げる事が出来る。

小魔法使い(バッジ無し)→中魔法使い(月のバッジ)→大魔法使い(星のバッジ)

ランクを上げる事により、使える魔法やアイテムを増やせる。
大魔法使いは主に悪魔の捕獲や管理を任され、街や村を守っている。

魔法使いはランクに関係なく、
動物や扱う言葉が違う種族(妖精や森の住人など)と話をする際、魔法で翻訳をして会話できる。

「森の住人」

謎の種族とも呼ばれている。
黒いローブに身を隠し、森に住んでいる。
怒りっぽい巨大ウサギを相棒にしているため、下手に近づくとやや危険。
危害を加えなければ、とても親切にしてくれる。

「悪魔」

主に自然災害を起こす。
一箇所に集まった悪魔の数が少なければ大した被害は無いが、
数が多ければ多い程、厄介な事になる。

そのため、魔法使いは「悪魔のコンパス」を使い、見つけ次第捕獲している。
捕獲した悪魔は「天使のマグマ」に封印をする。

知能が低い悪魔が圧倒的に多いが、稀に知能の高い悪魔が誕生し、
魔法使いに見つからないように姿を変えている。
姿を変えた悪魔を「悪魔のコンパス」で見つけるのは難しいようだ。

「天使のマグマ」

捕獲した悪魔を封印する巨大な壷。
中に白い溶岩のような液体が入っている。

村には１～２つ、街には２～４つ設置されている。
年に一度、開催される「天使の祭り」の夜に神龍を召喚し、
壷に溜まった悪魔を食べて貰う。