第十二話「地図の正体」

 

 

 

 

翌日の早朝。
ブラウン達が宿泊している宿屋に「マリー」と「ゴールド」が訪ねてきた。

「こんな事があるなんて…」
「ゴールド」はとても驚いていたが、予想が当たって喜んでもいた。
悪魔の肉体が地図に化けていたのだ。

「何故…地図なんかに？」
その質問は「マリー」が答えてくれた。

「冒険者の好奇心を知っていたんだと思う。
　宝の地図になれば、それを手にした冒険者は宝を探しに行くでしょ？
　私たち魔法使いは、そういった地図や宝なんて興味が無いのよ」

ブラウンはこの話を聞いて"ハッ"とした。
宝の地図を見付け、それを頼りに見付けた物。
気付かぬ内に"悪魔の肉体と魂"を近付けていたのだ。


前の話へ　　次の話へ 

第十一話「結果は…」

鑑定結果が出た。
やはりあの中には悪魔が居た。魂の方だ。
瓶の栓が取れたり、割れたりしないよう、
魔法研究所の最も危険な物を保管・管理している
D室に保管したらしい。

「地図の方も調べてみたいのだけど…」
「ゴールド」のその頼みを断る理由など無かったので、
宿屋に置いてきた地図を取りに行き、それを彼女に渡した。
「地図にも何かあるのですか？」
この質問に彼女は「私の予想が当たってるかどうか確かめたくてね」と答えた。


前の話へ　　次の話へ